【高度他院修正】尖り鼻から自然な鼻へ|繰り返す修正鼻手術後の再修正

他院美容外科および韓国で複数回の鼻整形・修正手術を受けられていましたが、鼻先の尖りや曲がり、高すぎる鼻筋による不自然さに悩まれていました。

また、これまでに他院術後に感染を2度経験されており、

「もう一度手術を受けたいけれど、また感染しないか不安」

というお気持ちも強くお持ちでした。

今回は過度な鼻中隔延長やシリコンプロテーゼを見直し、自家組織のみを用いて自然な形態への改善を目指しました。

見た目だけでなく、患者さんが抱えていた不安にも配慮しながら治療を行いました。

今回の治療のポイント
  • 尖りすぎていた鼻先に自然な丸みを回復
  • 左へ偏位していた鼻先の軸が改善し、正面から見たバランスが向上
  • シリコンプロテーゼで高すぎた鼻筋を自家組織で再形成し、顔全体との調和が改善
  • 貴族手術・猫手術で過度に留置されていた軟骨を摘出し、適切な量と位置に再配置することで違和感や不自然な形態が改善
  • 鼻づまりが改善し、呼吸がしやすくなった
目次

術前のお悩み、診察所見

他院美容外科および韓国で複数回の鼻整形・修正手術を受けられていました。

しかし、

  • 鼻先が尖りすぎている
  • 鼻先が左へ曲がっている
  • 鼻筋が高すぎて不自然に見える
  • 貴族手術や猫手術後の違和感がある
  • 鼻づまりが気になる

といったお悩みが残っていました。

また、これまでの治療経過の中で術後感染を2度経験されており、

「もう一度修正したい気持ちはあるが、また感染したらどうしようという不安が大きい」

というお気持ちも抱えておられました。

そのため今回は見た目の改善だけでなく、安全性にも十分配慮した修正手術をご希望されていました。

変形の原因

今回の変形は単一の原因ではなく、これまでに行われた複数回の手術による影響が重なって生じていました。

まず鼻先には過度な鼻中隔延長が行われており、本来必要な量を超えた肋軟骨が移植されていました。その結果、鼻先が不自然に尖り、さらに左方向への偏位も生じていました。

また、鼻背にはシリコンプロテーゼが挿入されており、顔全体とのバランスに対して高さが強調された状態となっていました。

さらに、貴族手術や猫手術で留置された軟骨も過剰で、一部は適切な位置から逸脱していました。そのため中顔面周囲に違和感や不自然な膨らみが生じていました。

鼻柱中央には拘縮による陥凹も認められ、これまでの手術による瘢痕形成が変形の一因になっていたと考えられました。

また、過度な鼻中隔延長は見た目だけでなく鼻腔内の通気性にも影響を与え、鼻づまりの原因の一つとなっていました。

今回の症例では、

  • 過剰な移植材料
  • 移植軟骨の位置異常
  • 瘢痕拘縮
  • 過度な鼻中隔延長

が複合的に関与していたため、それぞれを丁寧に評価しながら修正を行いました。

手術方針と内容

今回の治療では、単純に鼻の形を変えるのではなく、「過剰なものを適切に減らし、自然なバランスへ戻すこと」を重視しました。

鼻先は尖りすぎた印象を改善するため、鼻尖部の支持構造を再調整し、自然な丸みを持たせるデザインとしました。

鼻背に挿入されていたシリコンプロテーゼは抜去し、自家組織のみを用いて再建を行いました。

また、過度に使用されていた肋軟骨や鼻中隔延長を見直し、鼻の形態だけでなく鼻腔内の通気性にも配慮しながら調整を行いました。

鼻柱中央の拘縮による陥凹についても修正し、正面から見たバランスの改善を図りました。

手術の流れ

① 鼻シリコンプロテーゼ抜去

鼻背に挿入されていたシリコンプロテーゼを抜去しました。

② 鼻中隔延長の修正

移植されていた分厚い肋軟骨を全摘出し、適度な薄さの肋軟骨で再度鼻中隔延長して鼻先の位置と支持構造を再構築しました。

鼻先形成

尖りすぎた鼻先を修正し、自然な丸みを持った鼻尖形態へ整えました。

鼻柱・鼻腔内調整

拘縮による変形を改善し、鼻の通りにも配慮した調整を行いました。

⑤ 自家組織による隆鼻術

人工物は使用せず、自家組織のみを用いて鼻筋の高さとラインを調整しました。顔全体との調和を考慮しながら若干低くすることで自然な鼻筋を形成しています。

⑥ 貴族手術、猫手術の移植軟骨抜去及び再調整

口腔内から留置されていた過度な量の移植軟骨を全摘出し、鼻手術創から貴族手術を再度行いました。

⑦ 全体バランスの微調整

最後に正面・斜位・側面からバランスを確認しながら細かな調整を行い、全体を仕上げました。

術中写真:鼻づまりの原因となっていた肋軟骨

大きすぎるシリコンプロテーゼ、分厚すぎて鼻づまりの原因となっていた肋軟骨を全て摘出しました。

厚みなどはわかりにくいですが、3~4mmの厚みがあります。

僕の手術では通常1.5~2mmの厚みに調整して使っています。

また、「摘出した肋軟骨は使えないんですか?」とよく質問されますが、ご覧のように軟骨自体は脆くなっているので構造体として(鼻中隔延長など)の使用は出来ないです。鼻先への移植(肋軟骨では硬いので以前移植されていた耳介軟骨ならOK)などにはかろうじて使用できます。

術中写真:過剰な移植軟骨を摘出

口腔内粘膜から突出していた移植軟骨です。

この状態では異物感や違和感の原因になります。

今回は過剰な軟骨を全て摘出し、必要な部分のみ再建しました。

手術結果(術後3ヶ月)

術後は尖りすぎていた鼻先に自然な丸みが生まれ、顔全体との調和が改善しました。

高すぎた鼻筋も自然な高さとなり、正面・斜位・側面いずれから見てもバランスの良い鼻へ変化しています。

また、見た目の改善だけでなく、術前から気にされていた鼻づまりも改善しました。

術後から数週間は鼻粘膜の腫れの影響で、術前より鼻づまり感があるのが普通ですが、術直後から「呼吸がしやすい」と仰ってました。

患者さんからは、

「これまでで一番ダウンタイムが楽でした」

「ようやく望み通りになりました」

とのお言葉をいただきました。

改善したポイント
  • 尖りすぎた鼻先に自然な丸みを回復
  • 高すぎた鼻筋を調整し顔全体との調和を改善
  • 鼻づまりが改善し呼吸がしやすくなった

術前術後比較

術後を振り返って

今回の症例では、「不足している部分を補う」というよりも、「過剰に行われた修正を適切な状態へ戻す」ことが重要でした。

鼻先の変形だけでなく、貴族手術や猫手術によって留置されていた軟骨も、本来必要な量を超えて使用されていました。そのため、過剰な軟骨は摘出し、必要な部分へ適切に再配置することで、より自然な輪郭と違和感の少ない仕上がりを目指しました。

また、この患者さんは過去の手術後に2度の感染を経験されており、今回の手術に対しても大きな不安を抱えておられました。

修正鼻手術では感染リスクにも十分配慮しながら慎重に手術を行う必要があります。幸い術後は大きなトラブルなく経過しており、私自身も安心しています。

修正鼻手術では見た目の改善だけでなく、患者さんが抱えている不安にも寄り添うことが大切だと改めて感じた症例でした。

術後感染については別のコラムでも詳しく解説していますので、同じようなお悩みをお持ちの方は参考にしていただければと思います。

術後インタビュー

患者さんからは、

「これまでで一番ダウンタイムが楽でした」

「ようやく望み通りになりました」

とのお言葉をいただきました。

特に複数回の手術を経験されている患者さんほど、術後の経過や腫れ方の違いを実感されることがあります。

今回は術後のご様子やこれまでの治療との違いについてお話を伺いました。

よくあるご質問

Q. 鼻中隔延長を修正すると鼻は低くなってしまいますか?

必ずしも低くなるわけではありません。

過度な鼻中隔延長を適切な位置や量に調整することで、自然な高さや形態を維持しながらバランスを改善します。

Q. シリコンプロテーゼを抜去すると鼻筋はなくなってしまいますか?

シリコンを抜去しただけでは鼻筋が低く見えることがあります。

そのため今回の症例では、自家組織を用いて鼻背を再建し、自然なラインを形成しました。

Q. 修正鼻手術でも鼻づまりは改善できますか?

鼻づまりの原因によりますが、改善が期待できる場合があります。

今回の症例では、過度な鼻中隔延長によって狭くなっていた鼻腔を調整し、術直後から鼻づまりが解消してます。

Q. 過去に感染したことがありますが、再手術は可能ですか?

感染の原因や現在の状態を十分に評価したうえで手術を検討します。

過去に感染歴がある患者さんも少なくありませんが、感染リスクに十分配慮しながら治療を行っています。

ご不安な点があれば診察時にご相談ください。

Q. 修正鼻手術では軟骨を追加するだけではないのですか?

修正鼻手術では、足りない部分を補うだけでなく、過剰に移植された軟骨や材料を適切に減量・再配置することも重要です。

また、長期間留置された軟骨は脆くなってますので、摘出後に鼻中隔延長などの構造体として再度利用することは出来ないです。本症例の術中写真をご参照ください。

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著者・監修

勝部 元紀

形成外科専門医・指導医
美容外科専門医(JSAPS)
医学博士(京都大学)

京都大学形成外科にて、口唇口蓋裂や顎顔面領域の診療・研究に従事してきました。
美容外科では鼻形成を専門とし、初回手術から他院修正、唇裂鼻まで幅広く診療しています。

治療に関するご相談

鼻整形や唇裂鼻治療、美容外科治療に関するご相談を承っております。

治療について気になることやご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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