「一度手術を受けたけれど、思ったような結果にならなかった」
「他院で鼻整形を受けたが、形が不自然になってしまった」
そのような理由で修正手術を希望される患者さんがいらっしゃいます。
しかし、修正鼻は初回手術よりも難易度が高くなることが少なくありません。
今回は、その理由についてお話ししたいと思います。
修正手術はゼロからのスタートではない
初回手術では、元々存在する骨や軟骨を利用しながら手術を行うことができます。
一方で修正手術では、
- 軟骨が切除されている
- 支持組織が弱くなっている
- 瘢痕(傷跡組織)が存在する
- 解剖学的構造が変化している
ことがあります。
つまり、十分な材料が残っていない状態から再建を行わなければならないことがあります。
見えている変形と原因は一致しない
例えば、
- 鼻先が曲がっている
- 鼻が短くなった
- 鼻の穴が見えやすい
- 鼻筋が凹んでいる
といった変形があった場合、その原因が必ずしも変形している場所にあるとは限りません。
実際には、
- 鼻中隔の支持不足
- 軟骨移植の変形
- 過剰な組織切除
- 瘢痕による拘縮
などが根本原因であることがあります。
そのため、見た目だけを修正しても再発することがあります。
「高くする」よりも「支えを作る」
修正手術の相談では、
「もう少し高くしたい」
という希望をいただくことがあります。
しかし実際には、高さを出すことよりも先に、
「鼻を支える構造を再建する」
ことが必要な場合があります。
支えが弱い状態で無理に高さを出しても、
- 曲がる
- 下がる
- 変形する
といった問題につながる可能性があります。
まずは安定した土台を作ることが重要です。
修正手術では耳や肋軟骨が必要になることも
初回手術で鼻中隔軟骨が使用されている場合、追加の軟骨が必要になることがあります。
その際には、
- 耳介軟骨
- 肋軟骨
などを使用して再建を行います。
どの軟骨を選択するかは、変形の程度や必要な支持力によって異なります。
修正鼻で最も大切なこと
修正手術では、
「どう直すか」
よりも、
「なぜその変形が起きているのか」
を見極めることが重要です。
原因を正しく評価できなければ、何度手術を繰り返しても同じ問題を繰り返してしまう可能性があります。
私はカウンセリングの際、現在の鼻の状態だけでなく、過去の手術内容や組織の状態を丁寧に評価しながら治療方針を考えています。
最後に
修正鼻は決して簡単な手術ではありません。
しかし、変形の原因を正しく評価し、必要な構造を再建することで改善できるケースも少なくありません。
実際にこれまで何回も修正手術を受けたけど、形は良くならず、逆に鼻の通りが悪くなってしまったという患者さんも結構いらっしゃいます。
そのような場合でも、原因を一つひとつ丁寧に分析し、構造から治療することで形だけでなく機能まで改善できることがあります。
同じように見える変形であっても、
- 瘢痕による拘縮なのか
- 軟骨や支持組織の不足なのか
- 鼻中隔の変形なのか
- 過去の移植材料の影響なのか
原因は患者さんごとに異なります。
同じ変形でも、原因が違えば治療法も変わります。
診断が変われば、治療は変わる。
修正鼻が難しいのは、術式だけではなく診断が難しいからだと私は考えています。
だからこそ私は、丁寧な診察とカウンセリングを大切にしています。
修正手術をご検討の方は、一人で悩まずご相談ください。
現在の状態を丁寧に評価し、改善の可能性を一緒に考えていきます。
よくあるご質問
Q. 修正手術は初回手術より難しいのですか?
A. はい。瘢痕や組織の癒着、軟骨不足などの問題があるため、一般的に難易度は高くなります。
Q. 他院で手術した鼻も修正できますか?
A. 可能です。ただし現在の状態を詳しく評価したうえで治療方針を決定します。
Q. 修正手術は何回まで可能ですか?
A. 回数よりも組織の状態が重要です。皮膚や軟骨の残存量によって治療方法が変わります。
Q. 肋軟骨が必要になることはありますか?
A. 治療方針によって異なりますが、軟骨量が不足している場合には、耳介軟骨や肋軟骨を使用することがあります。
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著者・監修
勝部 元紀
形成外科専門医・指導医
美容外科専門医(JSAPS)
医学博士(京都大学)
京都大学形成外科にて、口唇口蓋裂や顎顔面領域の診療・研究に従事してきました。
美容外科では鼻形成を専門とし、初回手術から他院修正、唇裂鼻まで幅広く診療しています。
治療に関するご相談
鼻整形や唇裂鼻治療、美容外科治療に関するご相談を承っております。
治療について気になることやご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。













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