患者さんの想いをかたちにするために

形成外科は、ときに「精神外科」と呼ばれることがあります。

もちろん私たちは手術を行う外科医です。

しかし実際に診療をしていると、患者さんが本当に困っていることは、必ずしも見た目の変形そのものとは限りません。

  • 「人前で写真を撮るのが苦手になった」
  • 「マスクを外すことに抵抗がある」
  • 「何年もコンプレックスを抱えてきた」
  • 「鼻づまりで十分に息ができない」
  • 患者さんによって悩みはさまざまです。

同じような鼻の形に見えても、何に困り、何を改善したいと思っているのかは一人ひとり異なります。

目次

形だけを見ても、本当の答えは見えてこない

形成外科では、診察で変形や機能障害を評価することはもちろん重要です。

しかし、医師が見ている問題と、患者さんが気にしている問題が一致しているとは限りません。

例えば、医師から見ると鼻筋の曲がりが目立っていても、患者さんは鼻先の丸みを気にしているかもしれません。

逆に、見た目よりも鼻づまりの方が深刻な悩みであることもあります。

そのため私は、診察の際にまず患者さんのお話をしっかり伺うことを大切にしています。

何に悩んでいるのか。

どのような経緯で相談に来られたのか。

治療によって何を改善したいと考えているのか。

そこを理解しなければ、本当に満足していただける治療にはつながらないと考えています。

手術はゴールではなく、その先の生活のためにある

外科医はつい手術そのものに目が向きがちです。

しかし患者さんにとって大切なのは、手術が成功することだけではありません。

  • 手術後に自信を持って生活できること。
  • 長年の悩みから解放されること。
  • 人前で自然に笑えること。

そうした日常の変化こそが、本当の意味での治療の成果だと思います。

だからこそ私は、手術方法を考える前に、まず患者さんのお気持ちを理解することを大切にしています。

患者さんから学ばせていただくこと

患者さんのお話を伺っていると、私自身が学ばせていただくことも少なくありません。

同じ疾患であっても、悩み方や感じ方は人それぞれです。

診察室で患者さんと向き合う時間の積み重ねが、より良い診療につながり、外科医としての成長にもつながっていると感じています。

患者さんのお悩みに耳を傾ける

患者さん一人ひとりの「お悩み」に真摯に耳を傾けること。

これこそが形成外科、美容外科医として最も大切な姿勢であり、患者さんの満足につながり、そして外科医としての成長にもつながると私は考えています。

手術の技術だけでなく、まずは患者さんのお話をしっかり伺うこと。

これからもその姿勢を大切にしながら診療を続けていきたいと思います。

よくあるご質問

Q. カウンセリングではどのようなことを聞かれますか?

A. まずは現在のお悩みや治療を希望された理由についてお聞きします。

同じ鼻の形であっても、

「自然な印象になりたい」
「人前で気にならなくなりたい」
「昔の自分に近づきたい」

など、患者さんによって目指すゴールは異なります。

そのため私は、形だけでなく「どのようなことで困っているのか」を大切にしています。

Q. 鼻の形だけを見て治療方針を決めるのでしょうか?

A. いいえ。

診察では鼻の構造や機能を評価しますが、それだけで治療方針を決めることはありません。

患者さんが何に悩み、どのような変化を望んでいるのかを理解することが、満足度の高い治療につながると考えています。

Q. 自分の希望をうまく説明できるか不安です。

A. ご安心ください。

「なんとなく気になる」
「うまく言葉にできない」

という方も少なくありません。

カウンセリングでは一緒に整理しながらお話を伺いますので、最初から明確な答えを準備していただく必要はありません。

Q. 医師が良いと思う鼻と、患者が希望する鼻は違うことがありますか?

A. あります。

医師として構造的に気になる部分と、患者さんご本人が気にされている部分が一致しないことも少なくありません。

だからこそ私は、診察だけでなく対話を大切にしています。

お互いの考えを共有しながら治療方針を決めていくことが重要だと考えています。

Q. 理想の写真を持参した方が良いですか?

A. 参考になることもあります。

ただし、その写真と同じ鼻を作ることが目的ではありません。

顔立ちや皮膚の厚さ、骨格は一人ひとり異なるため、その方に合った自然なバランスを考えることが大切です。

Q. 手術が成功すれば満足できるのでしょうか?

A. 手術の成功はあくまで目的を手に入れるための手段や条件となります。

私が大切にしているのは、

  • 自信を持って過ごせること
  • 長年の悩みから解放されること
  • 自然な表情で笑えること

です。

患者さんが日常生活の中で前向きな変化を感じられることこそ、本当の意味での治療の成果だと考えています。

Q. なぜ「患者さんのお話を聞くこと」を大切にしているのですか?

A. 同じ症状や同じ変形であっても、悩み方や求める結果は人それぞれだからです。

その方が本当に求めているものを理解しなければ、形が整っていても満足につながらないことがあります。

私は、患者さんのお悩みに真摯に耳を傾けることが、より良い治療への第一歩だと考えています。

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著者・監修

勝部 元紀

形成外科専門医・指導医
美容外科専門医(JSAPS)
医学博士(京都大学)

京都大学形成外科にて、口唇口蓋裂や顎顔面領域の診療・研究に従事してきました。
美容外科では鼻形成を専門とし、初回手術から他院修正、唇裂鼻まで幅広く診療しています。

治療に関するご相談

鼻整形や唇裂鼻治療、美容外科治療に関するご相談を承っております。

治療について気になることやご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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